医薬品の製造によっては、液体や固体をムラなく混ぜる「撹拌(かくはん)」が欠かせません。とくに原薬や中間体を扱う工程では、濃度・温度・反応速度を一定に保つために、撹拌操作の質が製品の品質に直結します。
撹拌の主な目的は以下の通りです。
これらを実現するため、撹拌槽には撹拌翼(プロペラ、タービン、アンカーなど)と、流れを制御するバッフル(邪魔板)が取り付けられています。装置設計の工夫により、混合効率や温度分布の精度が高まります。
原料を最初に全て投入し、一定時間撹拌したのち生成物を取り出します。特徴は以下の通りです。
一部原料を投入した後、残りを時間をかけて加えていく方式です。滴下反応や晶析など、段階的な変化が必要な工程に適しています。
原料を連続で供給し、製品も連続的に回収する方法です。効率的ですが、滞留時間の確保や装置の大型化などが課題となるため、医薬品のような少量多品種にはあまり向きません。
医薬品の品質向上は、原材料の選定から製造、検査、出荷までの全過程における厳格な管理を通して、患者や医療従事者に安心と効果を提供するための基本要素です。国内外の基準遵守、最新技術の導入、監督機関との連携により、品質リスクの低減と安全性の確保を実現し、医療の信頼を支えています。
医薬品の生産スピードは、技術革新、品質管理、国際連携など多面的な要素が影響します。また、連続生産方式の導入やR&Dの効率化により、迅速かつ安全な供給体制の構築も進んでいるようです。
GMPは「同じ品質の医薬品を安定して製造する」ための重要基準です。製造現場での出荷管理・バリデーションの考え方や、GQP・GVPとの連携、自己点検・回収対応などについて紹介します。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心
シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など
1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多。
撹拌による温度上昇を抑制することができる
接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。
新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり
シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど
2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。