液体に関する機器を製造するエム・テクニックの撹拌脱泡機について、種類ごとの特徴を解説します
インラインで接続して、密閉環境にて連続した脱泡が可能な撹拌脱泡機です。粘度の高さにかかわらず、液体を真空にすることにより連続した脱泡を行います。撹拌脱泡だけでなく、薄膜効果、微細化効果、破砕効果、脱気交換なども得られます。
DP-5は他のタイプよりもコンパクトかつ軽量で、5Lまでの処理に対応するタイプです。
エム・テクニックの撹拌脱泡機であるDP-200は公式サイトに容量の記載はありませんでしたが、DP-5よりも寸法が大きいタイプです。回転数は200~1,700rpmとなっていますが、受注生産品のため利用者のニーズにあわせて製作されます。
DP-250はDP-200とほぼ同じ仕様ですが、DP-250に比べて高さがわずかに低く軽量です。受注生産品であることもDP-250に準じます。
DP-700はエム・テクニックが取り扱う撹拌脱泡機の中でも最大サイズを誇り、重量も1,200kgとなっています。その分、回転数は300~2,200rpmとDP-200・DP-250シリーズよりも多いタイプです。
エム・テクニックの公式サイトで紹介されている撹拌脱泡機は標準的な仕様であり、DP-200・DP-250・DP-700についてはカスタマイズが可能な受注生産となっています。希望の仕様がある際にも対応してもらえるため、既製品では満たせないニーズがある方に適します。
エム・テクニックではナノテクノロジーを活かした機能性材料の製造を行っており、利用者の抱く課題を解決するための製品づくりを目指しています。撹拌脱泡機についてもニーズに応じたカスタマイズが可能であり、電子・化学・医療・食品などさまざまな分野において企業に協力したいと考えています。
エム・テクニックでは攪拌以外にもさまざまな機器を取り扱っています。どのような機器が提供されているのかを見ていきましょう。
ULREA(アルリア)は、ナノ粒子やマイクロ粒子の合成や表面処理を連続的に行えるマイクロリアクターです。
マイクロリアクターとは、「マイクロ空間を反応場とする反応装置」のことを指しています。同機器は、回転ディスクと固定ディスクの間に生じる1〜30μmの間隙を反応場とすることで反応時間の短縮や、収率の向上を実現。
さらに、マイクロリアクターの流路閉塞の問題も解決している点も特徴のひとつです。ULREAを用いることよって、ナノテクノロジーによる革新的な材料を生み出すことが可能となります。
上記でご紹介した強制薄膜式マイクロリアクターULREAを用いることによって、固溶体合金ナノ粒子や高分子に薬物を均一に内包させるマイクロスフェア及びナノスフェアを得ることができます。そのほかにも、表面コートナノ粒子、シリカコートナノ金属粒子といったように、さまざまな機能性微粒子が得られます。
クレアミックスは、独自技術を用いた精密分散機・撹拌機・乳化機です。ローターが高速回転することによって処理物に運動エネルギーを与えられ、この処理物がスクリーンスリット部を通過することによって速度が増大。槽内の処理物中に断続ジェット流を形成し、その速度界面において処理物同士のせん断力を発生させます。
このように断続ジェット流によるせん断力によって微粒化を行うため、ジェット流の速度や流線方向を制御することで粒子径や粒度分布幅のコントロールを行えます。
クレアミックス Wモーションは、ローターとスクリーンが対向方向にそれぞれ回転することによって、シングルと比較すると大きな微粒化能力を発揮できる点が特徴のひとつです。ローターにより吐出された断続ジェット流はスクリーンの上部に収束されることによって、より幅が狭く速い速度を持つジェット流への変換が行われます。
このように、速度差が大きく断続ジェット流のパルス回数が増大することから、ナノサイズの微粒子化、よりシャープな粒度分布が得られます。
ハーモテックは、高い粘度に対応できる乳化分散装置です。局所的にせん断力を与えることによって乳化や分散を行うクレアミックスと、系内の均一化・混合・温度調整を行うアンカーミキサーによって構成されています。
ハーモテックを構成するクレアミックスとアンカーミキサーにおけるフローパターンの相関関係が重要因子となっており、槽内に滞留部がなくなるように設計されています。また、アンカーミキサーにテフロンスクレーバ(オプション)を装着することで掻き取り効果を向上させたり、クレアミックスディゾルバーとアンカーミキサーによる構成にも対応できます。
クレアミックス ディゾルバーは、クレアミックスにディゾルバー型のローターを搭載したものであり、水溶性高分子等を低分子化せず、短時間で溶解することができます。
こちらの機器には上部攪拌と下部攪拌それぞれのタイプがありますが、下部攪拌とした場合には上部にシャフトを持たないことから完全なCIP/SIPが可能である点、また昇降装置が不要となることから装置がコンパクトになるなどのメリットがあります。加えて、蓋の部分にはノズルやハンドボールなどの設置ができます。
Mコイル型熱交換器とは、プロセス流体が流れる伝熱管に加えて、仕切板と伝熱管外面で形成されているユーテリティ側熱冷媒の流路から構成された熱交換器です。プロセス流体とユーティリティ流体は、螺旋流路の完全対抗流型で熱交換を行っていく仕様となっており、小さなボディにもかかわらず高性能を実現しています。
また伝熱管は、シームレスパイプが採用されており内部に溶接部を設けていないことから、溶接部の劣化・不良によるトラブルは発生しません。
多くの無菌調整ユニットを設計・制作する中でオリジナル商品の開発を行い、より無菌が担保可能な無菌調整ユニットを作り上げてきたエム・テックでは、注射剤や点眼薬、懸濁製剤製造ユニットを得意としています。
接液部表面の表面粗度を管理することによって、微生物の滞留防止や薬液の付着量の極小化、懸濁微粒子の滞留防止につなげています。さらに、表面処理はイオンの溶出防止やルージュ防止にも関係していますが、同社ではパフから電解研磨まで内製化により対応が可能です。
高いサニタリー性に加え、構造がシンプルであることから優れたメンテナンス性を持つチャッキバルブ/逆止弁で、高い信頼性や耐久性が求められる場所に適しています。また、小型形状で省スペースであること、取り付け方向を問わないため取り付けが容易に行えるなどの特徴を持っています。
材質はSUS316L(スプリングのみSUS316)、シール部はメタルであることから耐久性や耐熱性に優れている点も特徴。フルボア型とレデュースボア型が用意されています。
タンク内面のシリコンディスクの周りから圧縮したエアーを流し、ブリッジやラットホールなどの粉体の排出不良を解消する機器です。エアーOFF時には、シリコンディスクはタンク内面に対し密着した状態ですが、エアーのON時にはディスク周囲がタンク内面から浮き上がり、できた隙間からタンク内面に沿ってエアーを流すことができます。さらに、エアーを流す際にはディスクが振動する点も特徴となっています。
所在地 | 大阪府和泉市テクノステージ2丁目2番16号 |
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営業時間 | 公式ホームページに記載なし |
定休日 | 公式ホームページに記載なし |
電話番号 | 0725-54-0096 |
公式HP | https://www.m-technique.co.jp |
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。