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撹拌脱泡機の容器・容量の選び方

撹拌脱泡機を選ぶときは「容量」を確認することが重要です。使用する容器の容量や処理したい容量は、効率化のために必ず確認しましょう。装置を選ぶ際に、なぜ「容量」が必要なのか、容量が何を指しているのか、撹拌脱泡機で使う容器の種類や素材などを詳しく説明していきます。

撹拌脱泡機の容量とは

撹拌脱泡機の導入を考えた時、「容量」を見極めなければなりません。パンフレットなどには機械の説明と一緒に「容量」が目立つように記載されています。「容量」とは、何の量を指しているのでしょうか?

容量の見方

撹拌脱泡機は容器に材料を入れて処理をします。その容器にどれくらいの量の材料を入れることができるのか確認が必要です。一度に処理できる容器の数が1つのもの、2つや4つ搭載しているものがあります。希望する容量なのか、一度にどれだけの容量を処理できるのか、さらには処理スピードもあわせて把握しておきましょう。

容量の決め方

撹拌脱泡機の容量のサイズは小さいものだと数十ml、大きいものになると何十Lというものがあります。一般的に小さいものは研究開発用、大きいものは大量生産用とされています。

生産目的であれば、必要な量から割り出して容量を決められるでしょう。研究や開発では、材料を処理する目的や材料同士の性質などに合わせて容量を決めましょう。

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撹拌脱泡機の容器とは

撹拌脱泡機では、材料の量や性質、処理工程などに合った容器を選ぶことが大切です。機械ごとに十分な性能が発揮できる容量に設定されているため、容量変更ができない点に注意しましょう。

容器の素材・種類

撹拌脱泡機の容器には、材料の性質や処理に適した素材や種類の容器があります。一般的に素材には樹脂製が多く使用され、他は遮光容器やガラス容器、SUS容器などがあります。自社容器に合わせるならば専用アダプターが必要な一方、使い捨てできる容器もあります。容器の多くは円筒形のものですが、機械によってはシリンジや小瓶などの対応ができます。

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容器の選び方

撹拌脱泡機の容器は、材料の性質に適したもの、処理工程に適したものを選びます。樹脂製の容器が多く使われますが、薬品や熱に弱いため、使えない場合があります。

その際はガラスやステンレス製の容器を選択。光を通すと適切な処理ができない場合は、遮光性の容器を使います。容器が適切でないと、機械の性能が十分に発揮できなくなることもあるため、容器は慎重に選びましょう。

容器のオーダーメイド

撹拌脱泡機の容器は、多くは市販されているものを利用します。材料の性質や処理内容によって、どうしても市販品やアダプダーを使用しても対応できない場合は、要望に合わせた容器をオーダーメイドできる会社もあります。希望する材料の特性や処理内容、使用環境に適した容器やアダプターを一から製作してもらえます。

自社容器に合わせた撹拌脱泡機のカスタマイズ

自社の生産工程で使用している容器をそのまま撹拌脱泡機で使えれば、専用容器に移しかえる手間がなく、効率良く処理を進めることができます。

普段使っている容器で撹拌脱泡が問題なく処理でき、機械の性能が十分に発揮できるよう機械をカスタマイズすることが可能です。専用容器を購入する必要がなく、コスト低減にもつながります。

課題や用途に合わせた選び方

さまざまな用途で使いたい

1つではなくさまざまな用途で使用したいなら、撹拌機はハイパワータイプがおすすめです。モータ出力80W程度のものがいいでしょう。ハイパワータイプはトルクの回転数と調整幅が広く取れるのがポイントです。高粘度から低粘度の液体まで対応できます。

低粘度の液体を撹拌

低粘度の液体のみを対象にするなら、スタンダードタイプです。モータ出力40W程度でも対応できます。あくまで低粘度のみですから、高粘度の撹拌だとパワー不足です。ただし、導入費用もリーズナブルのため、将来に渡って高粘度のものは不要ならOKでしょう。その時だけではなく、将来、高粘度の液体も扱う可能性があるなら、ハイパワータイプを選んだほうが、費用的に安く付く可能性もあります。

高粘度の液体を撹拌

高粘度ならモータ出力120程度は必要です。モータ出力が高いと、大きなトルクが出ます。低粘度のみに対応できるものだと、高粘度の液体を撹拌しようとしてもむずかしいでしょう。大きなトルクがあるため、高粘度でもしっかりと撹拌できます。

撹拌時間の短縮

撹拌時間の短縮を目的にするなら、回転数の高いタイプです。回転数が多ければ、その分、撹拌時間を短くできます。ただし注意点もあります。撹拌機の撹拌翼のタイプはさまざまです。タイプ次第で撹拌スピードは違ってきます。回転速度と撹拌翼を見極めたほうがいいでしょう。

混ぜ切る

少しでも混ぜ切りたいなら、回転数が高いタイプです。混合の度合いは、撹拌のスピードに大きく影響されます。回転数が多ければ、混ざり切る可能性が高くなるのです。ただし、混ざり具合は撹拌翼によって違ってきます。そのため、撹拌翼を考えた上での撹拌機の選定が必要です。

大きな容器で液体を撹拌

大きな容器で液体を撹拌するなら、モータ出力が大きい高粘度タイプです。高粘度タイプなら50リットルほどの大容量の液体でも撹拌できます。モータ出力が小さいならパワー不足になる可能性があるからです。

電源がない

状況や場所によっては電源がない状態で撹拌をしたいケースもあります。その場合、エアモータ撹拌機が適しているのです。電気部品を一切使用していません。そのため、電源がなくても撹拌ができます。

防爆エリアで使う

防爆エリアで撹拌するなら、電力を使用しないエアモータ撹拌機や、耐圧防爆撹拌機が適しています。危険場所1や2なら、回転制御が用意な電気式耐圧防爆撹拌機のほうが使い勝手はいいでしょう。エアモータの場合だと、回転制御がむずかしいです。

まとめ

撹拌脱泡機は機械ごとに処理できる容量が決められ、十分な性能を発揮できる量として設定されているため、変えることができません。大きな容器に少量の材料を投入しても、高い精度で処理ができなくなるため、機械ごとに適切な量を投入して処理する必要があります。

撹拌脱泡機を導入する際は、処理する量を正確に把握し、十分に撹拌・脱泡の処理能力が発揮できる機械を選ぶことが大切です。

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量産‧⼯業利⽤
多量・大容量の
処理向き
三星工業

独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上

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量産‧⼯業利⽤
小~中容量の
処理向き
写真化学
(プロダクトカンパニー)

1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
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20L未満
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研究開発利用
小容量での
開発処理向き
シンキー

研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。

処理可能な容器の容量
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1L未満
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※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。