ベルヌーイ流攪拌とは、ベルヌーイ定理を発見したベルヌーイの名前にちなんで名付けられている攪拌方法であり、流体の性質を利用することで水面の泡立ちを抑えつつ効率的に攪拌できることが特徴です。ここではベルヌーイ流攪拌についてまとめました。
ベルヌーイとは、流体の流れる速度が上昇した際、流体周辺の圧力が低下して周辺の物質を引きつけるという現象(ベルヌーイ効果)を発見したスイスの科学者です。そしてベルヌーイの発見した法則は、流体の速度と圧力の関係性を表すベルヌーイ定理としてまとめられ、様々な分野において活用されています。
ベルヌーイ流攪拌とは、ベルヌーイ効果や流体の性質に着目して、流体中で上昇流と下降流を同時発生させることで効率的な流体の攪拌を行う方法であり、それを利用した攪拌機はベルヌーイ流攪拌機と呼ばれています。
ベルヌーイ流攪拌は水面を泡立てることなく液中を攪拌できるため、泡立ちを抑えたい場合に有効です。
ベルヌーイ流攪拌の原理を利用して攪拌を行える攪拌機について、実際の製品例を紹介します。
産業用攪拌機として設計された攪拌機であり、攪拌体に羽でなくベルヌーイ流攪拌体を採用しています。低粘度から中高粘度の液体に対する攪拌に適性を有しており、攪拌中に上昇流と下降流を同時に発生させることで泡の発生を抑制することが可能です。
IP55相当の防水モーター(最高1200rpm)を搭載したベルヌーイ流攪拌機です。低粘度から中高粘度の流体の攪拌に対応しており、密閉状態でも攪拌できるヘルール接続式が採用されています。空気を巻き込まないため泡立ちを抑制できます。
アルミエアーモーターを搭載したベルヌーイ流攪拌機であり、粘度水程度の場合に最高1050rpmの回転数を確保することが可能です。攪拌体にプロペラを持たないベルヌーイ流攪拌機であり、攪拌中の泡立ちや空気の巻き込みを予防します。
攪拌体にベルヌーイ流攪拌原理を用いた攪拌機であり、泡立ちや空気の巻き込みを抑制できる上、無給油使用が可能なためオイル飛散によるコンタミリスクも低減します。ステンレスエアーモーター搭載で防爆エリアでの使用にも対応可能です。
攪拌機で液体や粘体を攪拌した場合、表面からの空気の巻き込みやそもそも流体に含まれていた空気などの影響によって、対象物に泡が発生してしまうことも少なくありません。しかし、ベルヌーイ効果を利用して攪拌翼(プロペラ)を使わずとも攪拌できるベルヌーイ流攪拌機は、水面を泡立たせたり波打たせたりすることがなく、表面的には静かな状態でありながら液中を効率的に攪拌できることが特徴です。
泡立ちは攪拌対象の品質や生産性を低下させるため、脱泡機能や泡の予防機能を備えた攪拌機の利用がおすすめです。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。