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ベルヌーイ流攪拌とは?

ベルヌーイ流攪拌とは、ベルヌーイ定理を発見したベルヌーイの名前にちなんで名付けられている攪拌方法であり、流体の性質を利用することで水面の泡立ちを抑えつつ効率的に攪拌できることが特徴です。ここではベルヌーイ流攪拌についてまとめました。

ベルヌーイ流撹拌の仕組み

ベルヌーイとは、流体の流れる速度が上昇した際、流体周辺の圧力が低下して周辺の物質を引きつけるという現象(ベルヌーイ効果)を発見したスイスの科学者です。そしてベルヌーイの発見した法則は、流体の速度と圧力の関係性を表すベルヌーイ定理としてまとめられ、様々な分野において活用されています。

ベルヌーイ流攪拌とは、ベルヌーイ効果や流体の性質に着目して、流体中で上昇流と下降流を同時発生させることで効率的な流体の攪拌を行う方法であり、それを利用した攪拌機はベルヌーイ流攪拌機と呼ばれています。

従来型のプロペラ式攪拌とは異なり、遠心力による圧力差を利用して容器内に液流を起こす独自形状の攪拌体(ベルヌーイ流攪拌体)を用いることで、旋回流による液面からの空気巻き込みを抑制し、「泡立ちにくい」かつ「強力な」攪拌を実現します。

ベルヌーイ流攪拌体は羽根(プロペラ)や遠心力利用のための穴を持たないシンプルな形状をしており、回転時に遠心力で生じる圧力差を利用して液体を均一に撹拌します。

具体的には、ベルヌーイ流攪拌機に搭載された円盤状の攪拌体(BEAG®と呼ばれる特許取得済みのベルヌーイ流攪拌体)を高速回転させると、その表面の溝にあった液体が遠心力によって周囲へ飛び出します。攪拌体中心部では液体が排出された分だけ圧力が低下するため、容器底部の液体が攪拌体に向かって吸い上げられます。同時に、攪拌体周辺では液体の流速が上がり圧力が低いため、今度は容器上部(水面付近)の流速の遅い液体が高圧側から低圧側に向かって攪拌体周辺へと流れ込み、その際に液面の浮遊物も引き込まれます。

ただし圧力差は空気を巻き込むほど大きくないため空気自体はほとんど吸い込まれず、液体のみが循環します。このように上下から液体を同時に取り込み、攪拌体の周囲から水平方向へ吐き出す二つの流れによって、容器内全体で効率的かつ均一な撹拌が行われます。ベルヌーイ流攪拌は水面を泡立てることなく液中を攪拌できるため、泡立ちを抑えたい場合に有効です。

ベルヌーイ流攪拌の特長

ベルヌーイ流攪拌には以下のようなメリット・特長があります。

これらの特長から、ベルヌーイ流攪拌機は「攪拌時に空気を巻き込みたくない」「粘度が高く従来法では混ざりにくい液を効率よく混合したい」といった用途に特に適しています。

ベルヌーイ流攪拌機

ベルヌーイ流攪拌の原理を利用して攪拌を行える攪拌機について、実際の製品例を紹介します。ベルヌーイ流攪拌機には電動モーター式(NTME型)とエアモーター式(NTMA型)があり、使用環境や目的に応じて選択できます。以下に各タイプの製品例を挙げます。

NTME-A

産業用攪拌機として設計された攪拌機であり、攪拌体に羽でなくベルヌーイ流攪拌体を採用しています。低粘度から中高粘度の液体に対する攪拌に適性を有しており、攪拌中に上昇流と下降流を同時に発生させることで泡の発生を抑制することが可能です。

NTME-S

IP55相当の防水モーター(最高1200rpm)を搭載したベルヌーイ流攪拌機です。低粘度から中高粘度の流体の攪拌に対応しており、密閉状態でも攪拌できるヘルール接続式が採用されています。空気を巻き込まないため泡立ちを抑制できます。

NTMA-A

アルミエアーモーターを搭載したベルヌーイ流攪拌機であり、粘度水程度の場合に最高1050rpmの回転数を確保することが可能です。攪拌体にプロペラを持たないベルヌーイ流攪拌機であり、攪拌中の泡立ちや空気の巻き込みを予防します。

NTMA-S

攪拌体にベルヌーイ流攪拌原理を用いた攪拌機であり、泡立ちや空気の巻き込みを抑制できる上、無給油使用が可能なためオイル飛散によるコンタミリスクも低減します。ステンレスエアーモーター搭載で防爆エリアでの使用にも対応可能です。

泡を除去したい場合は脱泡機能付きがおすすめ

攪拌機で液体や粘体を攪拌した場合、表面からの空気の巻き込みやそもそも流体に含まれていた空気などの影響によって、対象物に泡が発生してしまうことも少なくありません。しかし、ベルヌーイ効果を利用して攪拌翼(プロペラ)を使わずとも攪拌できるベルヌーイ流攪拌機は、水面を泡立たせたり波打たせたりすることがなく、表面的には静かな状態でありながら液中を効率的に攪拌できることが特徴です。

泡立ちは攪拌対象の品質や生産性を低下させるため、脱泡機能や泡の予防機能を備えた攪拌機の利用がおすすめです。

撹拌脱泡機メーカーの
おすすめ3選をチェック!

効率的な処理を追求できる
撹拌脱泡機メーカー厳選3社

自社製品や素材の特性に合わせて繊細な調整ができ、効率化につながるカスタマイズ性と、自社製品での処理精度をしっかり追求できるようレンタルとデモの両方ができることに注目し、処理目的ごとにメーカーを厳選しました。
量産‧⼯業利⽤
多量・大容量の
処理向き

三星工業

公式キャプチャ
引用元:三星工業株式会社公式HP(https://www.mitsuboshi-k.co.jp/high_rotor/)

独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。

防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

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量産‧⼯業利⽤
小~中容量の
処理向き

写真化学
(プロダクトカンパニー)

公式キャプチャ
引用元:写真化学(プロダクトカンパニー)公式HP(https://www.shashin-kagaku.co.jp/)

1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多

撹拌による温度上昇を抑制することができる

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

研究開発利用
小容量での
開発処理向き

シンキー

公式キャプチャ
引用元:シンキー公式HP(https://www.thinkymixer.com/ja-jp/)

研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。

新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。