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フラックス(はんだペースト)材料を撹拌脱泡機で撹拌したい

フラックスとは、本来は金属のはんだ付け工程で酸化膜除去やぬれ性向上のために用いられる薬剤ですが、ここでははんだペースト中のフラックスを指します。はんだペーストは錫・銀などの金属粉末にフラックスを混ぜ合わせたペースト状材料で、電子基板実装に広く使われています。

一般的な鉛フリーはんだペーストは重量の約90%前後が金属粉で、残りがフラックス成分です。したがってペースト粘度は非常に高く、かつ金属粉の比重の影響で高密度・高粘度の材料となります。フラックス成分にはロジン樹脂や活性剤、溶剤などが含まれ、「撹拌すると粘度が下がり流動化するが、静置すると再び増粘して半固体状になる」という二つの性質を持ち、取り扱いが難しい物質です。

またフラックス中の溶剤は時間とともに揮発し粘度を変化させるため、ペーストには保存温度や使用期限が定められています。ペースト温度が低いと粘度が高くなる一方、温まると軟らかくなる性質もあり、印刷作業時には室温に戻して使う必要があります。

フラックス(はんだペースト)材料の撹拌・脱泡時の注意点

フラックス系材料(はんだペースト)を撹拌・脱泡する際の注意点は、分離防止・粘度管理・気泡除去の三点です。まず、高比重の金属粉末と液状フラックスから成るペーストは、長期間放置すると徐々に粉末が沈降しフラックス成分が上澄みに分離する傾向があります。そのため使用前に適切に撹拌して均一な状態に戻す必要があります。撹拌不足ではペースト内に硬い部分と軟らかい部分が残り、印刷時の厚みムラやはんだ付け不良の原因になるため、注意が必要です。

次に粘度面では、前述のチクソトロピー性に留意します。練り戻し(撹拌)を行うと一時的にペースト粘度が低下して使いやすくなりますが、時間経過で再び粘度が上昇します。したがって撹拌後はできるだけ速やかにペーストを使用し、長時間放置して増粘・乾燥した場合は再度軽く撹拌し直すといった配慮が必要です。

撹拌中の発熱にも注意しましょう。過度な摩擦熱はフラックス中の溶剤を蒸発させペーストを乾燥させてしまったり、活性剤の劣化を招く恐れがあります。真空撹拌では、減圧度合いや時間を調整し、ペーストが飛散・乾燥しないよう注意します。最後に気泡除去です。はんだペースト中の微細な気泡は、リフロー時に膨張してはんだを飛び散らせる(スパッタやはんだボールの発生)一因となります。

以上の点を踏まえ、フラックス系ペーストは慎重な撹拌・脱泡処理が求められます。

フラックス(はんだペースト)材料の撹拌脱泡機の選定ポイント

はんだペーストなどフラックス材料向けには、短時間で均一混練と脱泡ができる専用機の導入がオススメといえます。処理容器については、市販のペースト容器(例えば500g缶)をそのままセットできる装置があると便利です。容器ごと真空チャンバーに入れて脱泡するタイプや、容器を保持して公転・自転させるタイプがありますが、いずれにせよ容器交換の手軽さは考慮ポイントです。

性能面では、高い遠心力を発生できる装置が適しています。粘着性の強いペーストでも数十秒~数分で均一化できる機種を選びましょう。

以上の点を総合して、フラックス系材料には高い撹拌・脱泡力と取扱い易さを兼ね備えた撹拌脱泡機を選定すると良いでしょう。

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効率的な処理を追求できる
撹拌脱泡機メーカー厳選3社

自社製品や素材の特性に合わせて繊細な調整ができ、効率化につながるカスタマイズ性と、自社製品での処理精度をしっかり追求できるようレンタルとデモの両方ができることに注目し、処理目的ごとにメーカーを厳選しました。
量産‧⼯業利⽤
多量・大容量の
処理向き

三星工業

公式キャプチャ
引用元:三星工業株式会社公式HP(https://www.mitsuboshi-k.co.jp/high_rotor/)

独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。

防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など

公式HPで
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量産‧⼯業利⽤
小~中容量の
処理向き

写真化学
(プロダクトカンパニー)

公式キャプチャ
引用元:写真化学(プロダクトカンパニー)公式HP(https://www.shashin-kagaku.co.jp/)

1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多

撹拌による温度上昇を抑制することができる

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

研究開発利用
小容量での
開発処理向き

シンキー

公式キャプチャ
引用元:シンキー公式HP(https://www.thinkymixer.com/ja-jp/)

研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。

新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。