このページでは、伝熱性能について分かりやすく解説しています。伝熱とは何かをふまえた上で、3種類の伝熱性能について一つずつ理解できるように紹介していきます。撹拌についての知識を深めたいと考えている方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
熱が伝わる現象、つまりエネルギーが移動していく現象のことを、伝熱といいます。温度差があると必ず発生する現象です。
世の中は、熱力学の第2法則によって制限された状態になっているといえます。分かりやすく言い換えると「熱は高温のところから低温のところへ向かって移動していくものであり、この現象は不可逆現象である」となります。ただし、一定の仕事をすれば、熱を低温のところから高温のところへ向かうようにすることも可能になります。
物体内部の温度が高いところから温度が低いところへと熱が移動していく現象のことを、熱伝導といいます。
対流とは、固体表面およびその周りを流れる流体中との間で、流れによって熱エネルギーが伝わっていく現象のことです。対流には「自然対流」「強制対流」の2つがあります。
自然対流とは、流体の温度が上がった部分の密度が低くなることによる浮力の影響によって発生する流れのことです。したがって、自然対流のエネルギー源は、重力ということになります。熱を加えるのではなく冷却する方法によっても当然、自然対流を生じさせることが可能です。一方、強制対流とは、送風機で生じさせた空気の流れや、ポンプで生じさせた水の流れなどのことをいいます。
高温物体から低温物体へと、ダイレクトに空間を通じて電磁波の形態で熱が移動していくことによって生じる現象を、放射伝熱といいます。そのため、真空中であっても放射伝熱を発生させられる理屈になるわけです。たとえば、宇宙空間で用いられている人工衛星の電子装置などの放熱も、放射伝熱によるものなのです。
一般的な多管式熱交換器と同じで、撹拌槽の伝熱性能も、単位時間あたりの交換熱量【WあるいはKcal/hr】で表すことができます。ちなみに、交換熱量Qは「伝熱面積A」「総括伝熱係数U」「温度差⊿T(デルタティ)」の3つを掛け合わせることで算出されます。
ジャケットや多重巻きコイルなどで伝熱面積Aを広くすれば、交換熱量Qを上げることが可能です。あるいは、プロセス液とジャケット・コイル側液との温度差⊿Tを広げる方法も有効です。
ただし、伝熱コイルの多重化は、滞留部や付着などの問題とトレードオフの関係にあることに留意しなくてはなりません。また、温度差を利用する方法も、ジャケット溶接部の破壊やプロセス流体の焦げ付きなどを誘発してしまうという難点があります。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。