撹拌脱泡機は機械ごとに適した処理容量が設定されており、購入後に容量を変えることがほぼできません。また、機械に合った容量で使用しなければ機械の性能が十分に発揮できず、思うような効果が得られない場合があります。
容量の変更は不可ですが、容器などニーズに合わせたカスタマイズが可能です。機械の性能を存分に発揮し、精度の高い結果を得るには、どのようなカスタマイズが可能か事前に把握しておきましょう。
自社に合わせた機械のカスタマイズができ
レンタルデモ可能な会社をチェック
撹拌脱泡機には、ニーズに合ったカスタマイズができる部分があります。機械の性能や作業効率アップのために、どんなカスタマイズができるのか見てみましょう。
生産工程や研究開発時にいつも使っている容器を、そのまま機械に設置して使える特殊仕様とすることが可能です。機械スペックごとに容器の大きさに制限がありますが、材質は処理素材のあわせて変更可能です。
市販の容器を使っても希望する処理能力や結果が得られない場合は、容器そのものをカスタマイズします。専門の技術者に相談して、作業内容や材料性質に適した容器を一から製作できます。
撹拌・脱泡する際に熱が発生して材料の性質が変化しては困る場合は冷却機能が必要です。冷却機能は多くの機械には標準装備されていないため、オプションで追加します。メーカーによって方式は様々ですが、ドライアイスを利用する方法などもあります。
熱に影響を受けやすい材料を処理するには、撹拌・脱泡時による発熱の影響を把握しなければなりません。温度センサーをオプションで追加すれば、処理中の容器内温度の変化を把握し、検証などに役立てることができます。
さらに温度モニターを装備すると、研究開発や安定した生産のために素材の監視が可能です。
作業環境が可燃性ガスや蒸気、粉塵によって火災や爆発を引き起こす恐れがある危険な場所である場合は、撹拌脱泡機を防爆仕様としなければなりません。これは基本的に標準装備ではないため、オプション仕様となります。
自転公転の回転数や回転時間などの情報をパソコンに送信し、運転履歴を記録する「運転モニタリング機能」があります。運転中の様々なデータを分析することで、研究や開発の効率化などに役立ちます。
撹拌脱泡機をカスタマイズすると、自社で使っている容器をそのまま利用でき、撹拌脱泡処理による素材の変質や劣化が起きないような調整が可能です。機械の性能を十分に発揮できるようなカスタマイズが理想です。カスタマイズの対応内容はメーカーそれぞれなので、必要とする内容に、どのメーカーが対応可能か、事前に確認する必要があります。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。