電極材料とは、電子部品やセンサの配線・電極形成に用いる導電性ペーストや、各種デバイス電極用のペースト状材料を指します。
代表例として銀ペーストや導電性接着剤がありますが、これらは樹脂や溶剤に銀・銅などの微細な金属粉末を高濃度に分散させたペースト状材料です。ペーストは高粘度かつ高比重で、市販の銀ペーストなどは非常に粘性が高く、従来のプロペラ撹拌では混合が難しいほどの粘着性を持ちます。
また多くの導電ペーストは、エポキシなどの硬化性樹脂をバインダーとして含み、加熱により硬化・固化する性質があります。したがって温度履歴によって粘度や寿命(ポットライフ)が影響を受ける繊細な材料です。一部の金属ペースト(例えば銅ペースト)では、空気中で酸化しやすい金属粉を含むため、酸素による変質にも注意が必要です。総じて電極用ペースト材料は、高濃度金属粉末ゆえの高粘度・高比重と、バインダー樹脂の硬化性という特徴を持っています。
電極材料の撹拌は、沈降防止と均一分散が課題になります。例えば、銀ペーストであれば、重い銀粒子が沈殿せず樹脂基材中に均一に分散している状態が求められます。撹拌不十分だと金属粉がダマになり、回路印刷時に線幅不良や抵抗値のばらつきにつながります。
またペースト内部の気泡除去も重要です。気泡が残っていると、印刷や塗布時に途切れ・欠陥の原因となり、焼成・硬化後にも空隙(ボイド)として電気的・機械的信頼性を損ねます。強力な撹拌脱泡機を用いることで、ペーストを滑らかで気泡のない状態に仕上げることが可能です。
一方、撹拌時の発熱管理にも気を配る必要があります。エポキシ系の導電接着剤では、撹拌による摩擦熱で温度が上がりすぎると硬化が進み始めてしまう恐れがあります。必要に応じて冷却しながら混合するか、断続運転で温度上昇を抑制します。
また銅など酸化しやすい金属を含む場合、撹拌中は極力空気曝露を減らす工夫(窒素パージや真空下撹拌)が望ましいです。酸化防止の観点からも、真空脱泡は有効ですし、含有するフラックス成分が微細な酸化膜を除去してくれる場合もあります。
導電性ペーストや電極材料を扱うには、高粘度対応かつ精密脱泡が可能な装置が適しています。まず容器サイズですが、少量サンプル用途では数グラム程度から処理できる小型カップ対応機が便利です。一方で量産用には500g缶など市販容器をそのままセットできる装置があるとハンドリングが容易です。
撹拌力(回転数レンジ)についてですが、金属粉末を含むペーストは粘度が非常に高いため、強力な公転・自転による撹拌力でないと十分な混練・脱泡が難しいです。遊星式の真空脱泡機などを検討してください。
最後に、粉末を含むペーストでは装置内部の清掃性も重要です。羽根を使わず容器ごと回転させる方式の撹拌機であれば、材料に触れる部品が容器のみとなるため洗浄が容易でクロスコンタミの心配も低減できます。
以上を踏まえ、ペーストの特性に見合った撹拌脱泡機を選定してください。

独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心
シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など

1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多。
撹拌による温度上昇を抑制することができる
接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど

研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。
新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり
シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど
2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。