粘度の高い樹脂などに多くのシリカを配合して攪拌させた際、材料が十分に分散・攪拌せず、機器の底面に粉末が残ってしまうことがあります。ここでは、粉末と粘性材の分散性を高める攪拌脱泡機の使用事例をご紹介しています。
シリカ(粉末)の配合が多く、かつ粘性材やワニス、溶剤なども合わせた攪拌脱泡が必要だったものの、攪拌脱泡後に材料がペースト状になり、十分に混錬できなかったことが課題でした。三星工業ハイ・ローターシリーズで2:1の比率設定をしたことで、分散性が向上。10L容器4個セットが可能となるなど、生産性の向上も実現しました。
アルミナや酸化チタンなどの粉末と各種樹脂を均一に、かつ再現性ある方法で攪拌することが課題だったという研究・開発部門。手攪拌やプロペラ攪拌等を試したものの仕上がりに問題があり、プロペラレス方式の同機をデモで使用しました。結果、高粘度材料と粉末の組み合わせでも均一分散が実現。わずか数分で、求めていた均一なセラミックススラリーになりました。
粘性のある材料と粉末を均一に攪拌脱泡する共立精機の「ハイマージャ」シリーズ。自転と公転の2方向の遠心力により、高速かつ高精度で材料を混ぜ合わせます。再現性の高い方法で量産を目指す現場にとって、ペーストやスラリーを効率良く精製できることでしょう。小麦粘土、エポキシ樹脂、アルギンさん、シリコーン、ワニスなど、さまざまな材料に対応可能です。
粘性の高い樹脂と粉末は、攪拌脱泡が難しい組み合わせの代表格。手攪拌では手間がかかり再現性も低いことから、攪拌脱泡機の導入は不可欠となるでしょう。攪拌する材料などに応じ、自社に適切な攪拌脱泡機の導入を検討してみてください。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。