高粘度樹脂やグリースなどを撹拌、脱泡する際の悩みや課題はありませんか?撹拌脱泡機を導入することで、悩みが解消されるかもしれません。撹拌脱泡機で高粘度の素材を撹拌した事例をご紹介します。ぜひ問題解決の参考にしてください。
なお、ここで紹介していく事例については、自社に合わせたカスタマイズが可能で、かつレンタルやデモも可能な会社のものに限定しています。
電子部品用接着剤スラリー シリカの配合が多く、これまでの撹拌だと容器底に未分散の粉が残っていました。高粘度のペースト状になり完全に混錬できなかったところ、HR100を導入。量産化と処理精度の向上を同時に達成することができました。
アルミナや酸化チタンなどの粉体と、様々な樹脂バインダーを材料とする高粘度バインダーの手撹拌で行っています。問題は、凝集性のある粉体は少量では均一な混合が難しく、目指す品質目標に達することができない点です。撹拌脱泡機を導入すると、均一に混合でき、数時間かかっていた作業が、数分で完了し、作業効率アップも実現しました。
基油(原料油)、増ちょう剤、添加剤という3つの材料からできているグリースは、半固体状あるいは固体状のため、手作業で撹拌することが難しいものです。撹拌脱泡機を使うと、粘度が高い材料でも、品質を落とさず均一に撹拌脱泡できます。
小麦粉を原料とした、粘度がある小麦粘土を撹拌脱泡しました。青と黄色の2色の粘土が、ムラなく均一に混ざり、きれいな緑色になっています。
電子部品の封着や絶縁などに使うガラスペーストは、撹拌翼式ミキサーで5時間撹拌、真空脱泡機で30分脱泡。シリンジ充填時に気泡が入り、時間と手間がかかります。撹拌脱泡機を導入し、高粘度樹脂を均一に分散、同時に高精度な脱泡もできました。作業は数分で行え、大幅な改善を実現。シリンジ充填機も導入し、気泡が入らず作業できます。
二液性接着剤は、主剤にエポキシ系、硬化剤にポリアミド樹脂などを使い、金属やガラス、電子部品など硬い物の接着に使います。硬化膜が強靭なため、穴埋めやすき間充填など幅広い用途で利用されているものです。このような気泡が入りやすい高粘度の材料を、撹拌脱泡機によって均一に分散し、きれいに気泡を取り除いて撹拌・脱泡しました。
金属加工面や接合部の保護のために利用するグリスなどの潤滑油やシール材は高粘度な材料です。液剤のチクソ性と気泡の混入が原因で、均一に塗布できないことが問題で、撹拌脱泡機を導入。均一な撹拌と脱泡を実現し、液剤の塗布に適した理想的な流動性が得られました。2本同時処理とし、大幅な生産効率アップとコスト低減も叶いました。
高粘度の樹脂粉を多く配合する攪拌なので強力な分散力を必要としていたとのこと。ただし性能だけではなく量産性を両立しつつ、膨大なものとなっていたメンテナンスコストに関しても状況を打破したかったとのことです。
そこでハイローターを採用。容器を4個セットできるので生産性が高まった点、さらには既存機の更新タイミングでの導入となったのでメンテナンスコストを抑えることに成功したとのことです。
トルク値の高い撹拌機を選ぶと良いでしょう。
トルクとは攪拌体を回すための力を意味した数値で、大きい数値であればあるほど、力強い回転が可能になるので高い粘度の素材攪拌にも対応します。
高粘度の素材や局所に偏ってしまうことから、周囲に拡散しにくいです。そのため、高速回転による攪拌では、回転体(翼)周辺は混ざりやすいのですが、全体を均一に混ぜるためには時間がかかってしまいます。
4カップを搭載しての自転2:公転1の自公転比率が特徴の撹拌機です。
電子部品や医療、自動車部品といった工業から化粧品まで幅広い業界で活躍している理由は1000Pa・sec(10万CP)以上の粘度の分散・脱泡の実績もあるそのスペックです。
また、オプションを活用することで冷却も可能になります。加温も相談することでカスタマイズ可能かを検討してくれます。
低粘度から高粘度の攪拌に対応しています。
タッチパネルだけではなく通信機能を搭載している点が特徴で、進捗状況・運転状態をタッチパネルに表示可能。レシピ登録は20件。遠隔操作や処理方法収集ソフトに関してはオプションにて専用ソフトを提供していますが、通信機能を使用するためのサンプルソースコードまで付属されていますので、外部端末を自由に設計できる点が特徴です。
他にもシリンジ充填機やアダプターといったオプションが用意されています。
公転速度と自転速度を個別に自由に設定できる機能が特徴です。そのため、材料の特性・種類に応じた動作設定による攪拌を行います。
ちなみに速度は数十秒から数分程度、プロペラレスなので洗浄が不要な点から材料ロスがありません。操作パネルも上下・左右キーのみとなっているので、シンプルな操作性が実現しています。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容器の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。