ヤマト科学は、科学技術の進歩や、発展のために取り組んでいる会社です。ヤマト科学が取り扱っている撹拌機の特徴や、会社の概要などについて解説します。
液中で毎秒2万回の速さで振動する撹拌機で、超音波振動によってキャビテーションと呼ばれる気泡を発生させるのが特徴です。気泡が崩壊する際に与える周囲への刺激により、破砕や解砕が可能です。
摩耗する部品があまり使われていないため、メンテナンスをできるだけ抑えたいと考えている場合にも向いているでしょう。
超音波を活用することにより、機械的なホモジナイザーと比較すると、粒子分布がシャープになる特性があります。水と油の乳化のほか、凝集した細胞の単体化、粒度分布装置の前処理としても活躍する粒子計測分野、カーボンナノチューブの研究といった分野で役立ってくれる撹拌機です。
また、オプションが充実しているのも特徴です。例えば、使用時に発生する騒音を抑えるための消音箱、コンバーターを昇降する際に活躍するアームジャッキなどが用意されています。
公式ホームページに記載なし
ヤマト科学では、実に多くの製品・サービスを取り扱っています。技術を集約したカスタムエンジニアリングのほか、アフターサービスから点検などに対応可能なフィールドエンジニアリングサービスにも対応している会社です。 他にも、ISO/IEC 17025:2017試験の実施や移送システム、システムエンジニアリング、システムインテグレーションサービスを行っています。更には倉庫業や不動産の売買・賃貸、総合リース、古物売買業など、多くの取り組みを行っているのが特徴です。
ヤマト科学が目指しているのは、環境問題に取り組んだ循環型社会です。取り組みの一つとして、廃棄物を削減したり、有効利用につなげたりするための最終処分量の削減などを行っています。 SDGsへの取り組みも行っており、革新的な商品・サービスの提供による化学技術の進歩発展への貢献などにも取り組んでいる会社です。
ヤマト科学は、札幌・仙台・前橋・筑波・北関東・千葉・東京北・東京・東京西・川崎・横浜・厚木・静岡・長野・名古屋・北陸・京滋・関西・広島・山口・福岡に拠点を持っています。 さらに、本社・南アルプス工場・R&Dセンター・先端技術研究センター・東京技術センター・埼玉R&Dセンター・厚木商品センターといった事業所・工場がある大きな会社です。
一貫した品質管理体制を構築するために、製造・技術サービス・研究施設ではISO 9001/14001/13485、テスティングラボラトリはISO/IEC 17025:2017の認定を取得しています。
撹拌機以外にもさまざまな製品を取り扱っているヤマト科学。同社が製造している代表的な機器について紹介します。
ヤマト科学の恒温・乾燥器は低温から高温まで温度調節が可能で、温度範囲が広いです。卓上型から大型のものまで取り揃えていて、安価なタイプのものもあります。豊富な機種の中から用途に合わせて選ぶことができるでしょう。
また、強制送風循環タイプの恒温器(乾燥器)もあります。ファンによって槽内の空気を循環させ、精密な温度分布精度を実現。研究開発や検査用、部品乾燥、水分除去などさまざまな分野で使用できる汎用性の高い恒温器です。
ヤマト科学の高温炉は、安定した温度精度を持ち、温度範囲が広い高温電気炉です。また、大気中の空気から窒素ガスを分離精製する装置である窒素ガス発生装置もあります。
窒素ガスボンベの代用となるため、ボンベの管理から解放されるでしょう。必要な純度と流量の窒素ガスをスイッチひとつで供給可能。第二種圧力容器、高圧ガス保安法等の法規対象外となるため、設置の際の申請は不要です。
生産ラインや特殊な試験で活躍する産業機器。標準製品の改造から完全オーダーメイドまで対応可能で、ニーズにあわせた特注品も製作できます。主な製品の中には、乾燥やキュアなどに使用する乾燥機やオーブン、乾燥や脱気などの真空乾燥機、樹脂やフィルム、塗料の乾燥に使う遠赤外線炉などがあります。
また、LCD 製造工程の脱泡処理などに使用するオートクレーブや、部品の耐久試験などのための水槽などもあり、用途に合わせた産業機器が見つかるでしょう。
研究開発用をはじめ、プロセス用などクライアントのニーズに対応したプラズマ装置を提供するヤマト科学。超微細加工、表面処理・改質などを行います。
プラズマ装置は、半導体や電子材料、ドライ洗浄など利用分野が広がっていて、シリコンウエーハのレジスト剥離や有機膜の除去、界面活性、マイクロ研磨など広く効果を発揮。製品には、小型プラズマ装置やプラズマクリーナー、プラズマリアクター、プラズマドライクリーナーなどがあります。
高精度な温度コントロールや確実な培養のための安定性に優れている恒温培養器。培地のpHコントロールが可能なタイプなどさまざまな製品があり、容量や使用温度も多種多様です。
「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(通称:フロン排出抑制法)」という法令が施行されていて、所有者には適切な機器の設置や点検の実施、冷媒漏えい発見時の適切な対処、点検・修理等の履歴の保管などが求められています。
凍結乾燥・冷却トラップにはいくつかの種類があり、卓上タイプである「CA100(卓上タイプ)」は熱媒体を使用しない新開発ガラスコンデンサです。熱媒体としてエタノールを使用せず、ガラスコンデンサを使用。より速く冷えて回収率も高いことが特徴です。トラップ槽内の温度表示があるため、槽内が確実に冷えたことを確認してから実験を開始することができます。
こちらも、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(通称:フロン排出抑制法)」の適用を受ける第一種特定製品であり、適切な管理が求められています。
ヤマト科学の滅菌器シリーズは、目的に合わせて滅菌方式や機能を選択することが可能です。すべての機種で使いやすい操作パネルを装備していて、簡単な入力で安全かつ確実に作業を行うことができます。
中でも過酸化水素低温プラズマ滅菌システム「ステラッド」シリーズは、低温滅菌法の問題点でもあった毒性を排除し、毒性の心配がない安全性と経済性にすぐれた滅菌システムです。製品には、オートクレーブや乾熱減菌器、低温プラズマ滅菌システムなどがあります。
水道水には、H2O以外にもさまざまな不純物が含まれています。そのため、研究や実験で使用する際には操作の妨げとなる不純物を取り除かなめればいけません。ヤマト科学では、採取方式や採取量の多彩なバリエーションの純水製造装置を取り揃えています。
また、純水製造装置を手ごろな月額料金で利用できる月額制サブスクリプションサービスもあります。期間が決まっている研究プロジェクトや、固定資産として予算がとれず購入を諦めていた方におすすめです。
恒温液槽は、生化学から半導体分野まで幅広い分野で利用されています。単体使用をはじめ、他装置と組み合わせるなど利用目的もさまざま。ヤマト科学の恒温液槽は製品のシリーズ化を図り、各クライアントのニーズにマッチできる製品を用意。機能面においても一層の向上を目指しています。
投込式恒温装置サーモメイトはバリエーション豊富な多機能型の投込式恒温装置で、オイルバス(合成用)は視認性のよい透明ガラス製の製品です。
恒温水循環装置は、CFシリーズやラボキューブシリーズをはじめとする低床、卓上、省スペース、溶媒回収装置付き、外部連動付きのタイプをラインナップ。外部密閉系循環装置(チラー)は、コンパクトなのにパワフルな冷却能力が魅力で、わずかな設置スペースに置くことが可能です。
冷却水循環装置(インバーターチラー)は、マグネット循環ポンプを搭載した一般汎用用途のチラーです。さまざまな機器との接続を想定し、豊富なオプションがあります。
加熱器には、ホットプレートやヒーティングブロックがあります。ホットプレートのHKシリーズは外装への放熱を考慮した設計となっていて、プレートは堅牢で水平なサンドバス型。ホットプレートに直接試料容器を置いての処理や試験にも活用できます。
ヒーティングブロックのHFシリーズは、アルミブロックによって試験管を迅速加熱することが可能です。アルミブロックは10種類あり、多くの試験容器に対応しています。
濃縮器には、ロータリーエバポレーターや真空コントローラーなどがあります。ロータリーエバポレーターのRE202シリーズは、ジャッキハンドルで高さ調整できるため軽い力で上げ下げが可能。ガラスセット・バスの位置は左右どちらでも据付できるため、利き手や置き場所に合わせて組み換えられます。
真空コントローラーのVR102Sは真空ポンプと無線で制御が可能なため、配線がないスッキリとした実験環境を実現します。
ヤマト科学の減圧・加圧ポンプにはさまざまな種類があり、主な製品には油回転真空ポンプや空冷式ドライ真空ポンプなどがあります。油回転真空ポンプのPDシリーズはスタンダードなタイプで、持ち運びが簡単なため装置組込用としても適しています。
空冷式ドライ真空ポンプのPKシリーズは水分や腐食性ガスを含むバキュームに向いていて、サイレンサーを標準搭載することで静音化を実現します。メンテナンスの手間が少なくてすむこともメリットのひとつです。
ヤマト科学株式会社は、科学技術分野において幅広いサービスを提供する企業です。研究開発のサポートや設備管理、システムインテグレーションなど、顧客の多様なニーズに応えるため、専門的な技術と知識を駆使して最適なソリューションを提供しています。
故障対応や定期点検、校正といったサービスを通じて、研究機関や企業の設備の安全運用を支援しています。特にGLP(優良実験室基準)、GMP(優良製造規範)、ISO9000シリーズなどの国際規格に対応した機器のバリデーションやキャリブレーションを提供することで、研究機器の精度や性能を維持します。
メーカーを問わず、標準作業手順書(SOP)に基づく検定証明書の提供まで、一貫したサービスを実施しています。
ヤマト科学の移送システムは、研究機関や学校などで使用される機器・設備の移転業務を包括的にサポートします。単なる移送だけでなく、精密機器や分析機器に対しても特別なケアを行い、移転前の性能が移転後も確実に再現されるよう対応しています。
このため、研究所や企業が安心して機器の移設を行えるのが特徴です。
国内では、ヤマト科学が自社製品を提供するだけでなく、数百社にわたる国内外の有力メーカーとの連携を図り、お客様に最適なシステムエンジニアリングサービスを提供しています。これにより、顧客が求める研究設備やシステム全体を効率的に構築することが可能です。
グローバル化に伴い、ヤマト科学は海外市場でも積極的に活動しています。工場や実験用ラボの設立において、レイアウトの設計、輸送、工事、各種申請の手続きまでをトータルでサポートします。特に新規の設備導入時には、詳細な計画を策定し、移転や建設がスムーズに進行するよう支援します。
生産設備のカスタムエンジニアリングにも強みを持っています。従来の技術を進化させ、新たな分野に技術展開を行うことで、顧客のニーズに応える製品開発を行っています。特に生産技術分野においては、各種機器や設備のカスタマイズを通じて、顧客に適したソリューションを提供しています。これにより、企業は生産性を向上させ、競争力を高めることができます。
ヤマト科学は、循環型社会の実現に向けた取り組みにも力を入れています。例えば、廃棄物の削減や再資源化を目指し、イオン交換カートリッジやイオン交換樹脂のリユース・リサイクルを推進しています。これにより、環境への負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献しています。
研究所の設計や運営計画をトータルでサポートしています。顧客の要望に応じて調査や分析を行い、明確な施設コンセプトや計画条件を策定します。さらに、効率性や快適性を追求したシステムや機器レイアウトの提案を通じて、最適な研究空間を実現します。
最新のCG技術を活用したシミュレーションにより、設計から開発までのプロセスを効率化しています。これにより、顧客は施設を効率的に運営・運用するための最適なレイアウトや設備条件を実現できます。また、建設から移送までのプロセスを一括管理することで、スムーズな進行をサポートします。
新しい施設の建設や移設に関しても豊富な経験を持っています。自社製品の提供だけでなく、他社メーカーとの連携により、施設全体を計画・管理します。さらに、施設の引渡し後もオペレーションの教育やリニューアル、増改築といったアフターケアを提供し、長期的な運用支援を行います。
全国に14箇所のサービス拠点を持つヤマト科学は、迅速な故障対応や定期点検を行う体制を整えています。さらに、GLPやGMP、ISO9000シリーズに対応したバリデーションやキャリブレーションを提供し、設備の信頼性を確保しています。また、海外でも技術サポート体制を強化し、必要に応じて技術者を派遣するほか、代理店への技術指導やサービス講習も定期的に実施しています。
誰もが安心して学び働ける環境づくりや再生可能エネルギー活用など、地球とすべての人の未来に寄り添う取り組みが行われています。
東京大学の「科学教育環境におけるインクルーシブデザイン構築事業」に参画している取り組みです。ヤマト科学株式会社は、車椅子ユーザーの研究者の声を取り入れながら、安全に実験できる実験室や実験什器を共同開発しています。
障がいのある方も使いやすい研究設備を通じ、SDGsの理念である「誰一人取り残さない」を具体化している点が大きな特徴です。こうした取り組みによって、研究の機会や場が広がり、多様性を大切にする環境づくりが進みます。
ヤマト科学グループが株式会社エスプールプラスの理念に共感し、障がい者雇用施設「さいたま越谷農園」を合同運営していますす。安全・清潔をモットーに、障がいのある方も長期的に安心して働ける場を整えています。野菜作りを通じ、多様な能力特性を活かす就業モデルを実践しており、就労者の定着率も高水準です。
さらに、この農園はノーマライゼーションの理解を深める社員研修の場としても活用され、収穫した野菜は社内配布による健康経営にも貢献しています。企業価値の向上と働きがいの両立を目指す例といえます。
三つ目の事例は、「里海珊瑚プロジェクト」への参加です。環境省の「サンゴ礁生態系保全行動計画2022-2030」に基づき、サンゴの保全・修復・観測や海洋汚染対策などを実践しています。ビル内に水槽を設置してサンゴを養殖し、成長したサンゴを海へ植え付けることで、サンゴ礁の保全につなげています。
ここでは障がい者スタッフも活躍しており、日々の水質管理やモニタリング、清掃を担当し、デジタル ツールを使った精密な環境維持を行っています。約3か月育てたサンゴが沖縄の海に還されることで、多様な人々が環境保全に参加できる仕組みが生まれています。
ヤマト科学株式会社は、主要な生産拠点や物流拠点、自社所有の営業拠点で電力のカーボンフリー化を進めています。南アルプス工場や厚木事業所(物流拠点の厚木商品センターを含む)、筑波営業所において、再生可能エネルギー100%の電力を導入し、RE100の考え方に合致する取り組みを展開しています。
さらに厚木事業所では太陽光発電設備を導入し、購入電力の削減にも注力しています。こうした行動は環境負荷を抑え、脱炭素社会の実現に向けた企業の責任を果たすものであり、持続可能な社会づくりに貢献する重要なステップになっています。
南アルプス工場では、「やまなしパワーNEXT(ふるさと水力プラン)」を活用し、地元の水力発電を利用する形で電力の地産地消を実現しています。
2022年5月には、山梨県企業局からの認証書と楯の交付式が行われ、地域との連携が深められました。地産地消により送電ロスの削減や地元経済への貢献が期待され、環境と地域を同時に支える新しいエネルギー供給モデルとして注目されています。再生可能エネルギーの普及拡大と合わせて、企業活動全体のサステナビリティ向上にも寄与する取り組みです。
南アルプス工場では、産廃削減や化学物質の管理、省エネ対策やフロン回収など、さまざまな手法で環境負荷低減を図っています。工場排水の水質管理では法規制を上回る自主基準を設け、周辺地域の清掃活動も実施されています。
また、厚木商品センターでは梱包資材の再利用を進め、ダンボール削減に取り組んでいます。さらにイオン交換樹脂(イオン交換器)のリサイクルや容器リユースなど、循環型の取り組みも継続中です。
所在地 | 東京都中央区晴海1-8-11 晴海トリトンスクエア Y棟36階 |
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営業時間 | 公式ホームページに記載なし |
定休日 | 公式ホームページに記載なし |
電話番号 | 03-5548-7101 |
公式HP | https://www.yamato-net.co.jp/ |
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心
シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など
1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多。
撹拌による温度上昇を抑制することができる
接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。
新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり
シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど
2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。