【美混NAVI】 撹拌脱泡機のすべてが分かる情報メディア » 撹拌脱泡機の活躍シーン » 電池材料を撹拌脱泡機で撹拌したい

電池材料を撹拌脱泡機で撹拌したい

ここでは、電池材料を撹拌できる機器の特徴について詳しくご紹介します。撹拌脱泡機の購入を検討中の企業の方はぜひ参考にしてください。

電池材料の撹拌や脱泡に対応している機器の導入事例

カクハンター
引用元:EV-tech.jp公式HP(https://ev-tech.jp/catalog/eba/eba2340001.html)

カクハンターは、粘度に関係なく多種多様な材料の撹拌や脱泡に対応している装置です。公転と自転を組み合わせることによって、せん断力と材料膜厚形成作用が見られるのが特徴的。短時間で精密な撹拌や脱泡の同時処理を行えることでも知られています。電池材料の撹拌や脱泡の導入事例があります。

電池材料の特性・物性

リチウムイオン電池の電極スラリーなどの電池材料は、活物質粉末・導電助剤・バインダー樹脂を溶媒中に分散させた高濃度の懸濁液です。非常に高粘度であり、内部には粒径や形状の異なる多数の固体粒子が含まれます。

特に電池用スラリーは、固形分濃度や粘度が高いです。固体成分(例えばLi系金属酸化物粉末など)は比重が大きく、バインダー溶液との比重差も大きい傾向があります。そのため静置すると沈降しやすいですが、一方でスラリー粘度が高いほど沈降しにくく安定性が増すという性質もあります。

電池スラリーはチクソトロピー(擬塑性)も示し、撹拌により流動性が増す一方、静置すると固くなる挙動を示す場合があります。電池材料のスラリーは均一性を保つため完全に混合することが重要であり、粘度や粒子分散状態の管理が大切になります。

電池材料の撹拌・脱泡時の注意点

電池材料を混合・脱泡する際は、均一分散と気泡の除去がポイントです。スラリー中の各成分が均一に混ざらないと電極塗布後の膜厚や組成にムラが生じ、電池性能のばらつきや劣化につながります。一方で過度の撹拌は、材料を劣化させる可能性がある点に注意が必要です。必要以上の撹拌は避けつつ、適切な混合を目指しましょう。

また、電池スラリーでは混入した微細な気泡が乾燥後に欠陥となり得るため、可能な限り真空下で撹拌し泡を巻き込まないようにすることが推奨されます。

撹拌中の発熱にも注意が必要です。高粘度ゆえ摩擦熱で温度が上昇しやすく、バインダー樹脂が熱で劣化したり溶媒が蒸発したりする恐れがあり、撹拌熱で硬化が進まないよう温度上昇を抑制する工夫が求められます。さらにリチウムイオン電池材料は水分や酸素に敏感なものが多く、材料によっては撹拌時から乾燥環境(乾燥空気やアルゴン雰囲気)を維持し、酸化・水分暴露を防止することも重要です。

電池材料用の撹拌脱泡機の選定ポイント

電池材料スラリーを扱う撹拌脱泡機を選ぶ際は、まず容器サイズと処理容量を検討します。研究開発用途では数十~数百mL程度の小型容器での試作が多い一方、量産では数L~数十Lのバッチ処理が必要になるため、スケールに合った機種が必要です。

機器の回転数レンジ(撹拌力)も重要で、高粘度で比重差の大きいスラリーを短時間で均一化するには強力な撹拌力が必要です。そして真空脱泡機能はほぼ必須と言えます。実際、電池スラリー調製工程では最終段階で真空ポンプによりスラリー中の泡抜きを行い滑らかに仕上げるのが一般的です。

温度管理機能も選定時に考慮しましょう。容器を冷却できるジャケットや、撹拌中の材料温度モニタリング機能があれば、撹拌熱による材料変化(硬化の促進や溶媒蒸発)を防ぎやすくなります。さらに電池材料ではNMPなど有機溶媒を使用する場合もあるため、大型装置では防爆仕様や溶媒蒸気への対策も確認が必要です。以上を踏まえ、自社の処理量・材料特性に合った撹拌脱泡機を選定することが重要です。

電池材料を撹拌できる機器

この章では、電池材料を撹拌できる機器の特徴を紹介しています。

PDミキサー

PDミキサーは多量の粉粒体と少量の液体を、効率よく表面処理を行える混練機です。粘性の低いものから高いものまで1台で対応でき、電子材料や医薬品、接着剤などさまざまなものを混合や撹拌できる装置です。中でも、硬練りと希釈工程の時間短縮を行える点が特筆すべき点です。型式は、PD型とPDG型が揃っています。

オプションで真空フードなどを採用すると真空減圧操作(脱泡やある程度の脱水)状態で撹拌を行えます。

HR200-04A/V

三星工業が手掛けるハイ・ローターシリーズは、優れた撹拌力と処理能力を備えています。HR200-04A/Vは、典型的な撹拌機とよく比較されることで知られるモデルです。短時間で大容量を撹拌・脱泡処理を行える点が大きな特徴に挙げられます。

XDM/XDMV混合撹拌機

XDM/XDMV混合撹拌機は、粉末の混合や撹拌、加水混合、高粘度物質の捏和などさまざまな用途に活躍する装置です。混合割合比率の大きな物質や比重差のあるものを混合するのに適しています。

その他には、撹拌乾燥や脱気、脱泡など目的条件に合わせた撹拌ができる点も特徴的です。

自社に合う撹拌脱泡機を選ぼう

撹拌脱泡機は、多くの業者が開発にあたっています。多種多様な材料に対応しているものや備わっている機能もさまざま。自社に取り入れる際には、どのような機能が備わっていて、撹拌脱泡できるのはどのようなものかよく確認したうえで導入しましょう。当サイトを参考にしながら、ぜひ自社に合った機器を見つけてください。

撹拌脱泡機メーカーの
おすすめ3選をチェック!

効率的な処理を追求できる
撹拌脱泡機メーカー厳選3社

自社製品や素材の特性に合わせて繊細な調整ができ、効率化につながるカスタマイズ性と、自社製品での処理精度をしっかり追求できるようレンタルとデモの両方ができることに注目し、処理目的ごとにメーカーを厳選しました。
量産‧⼯業利⽤
多量・大容量の
処理向き

三星工業

公式キャプチャ
引用元:三星工業株式会社公式HP(https://www.mitsuboshi-k.co.jp/high_rotor/)

独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。

防爆仕様のため大量の材料を混ぜても安心

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シリカ、高粘度樹脂、ワニス、セラミック増粘剤、オイル、UV硬化性樹脂など

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

量産‧⼯業利⽤
小~中容量の
処理向き

写真化学
(プロダクトカンパニー)

公式キャプチャ
引用元:写真化学(プロダクトカンパニー)公式HP(https://www.shashin-kagaku.co.jp/)

1カップ300mlから7000mlまでの間で、中容量のラインナップが最多

撹拌による温度上昇を抑制することができる

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

接着剤、フィラー、導電性ペースト顔料、酸化チタンなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

研究開発利用
小容量での
開発処理向き

シンキー

公式キャプチャ
引用元:シンキー公式HP(https://www.thinkymixer.com/ja-jp/)

研究用コンパクト機のなかでも、100mlの小型モデルあり。

新規材料でのレシピ提案のアフターサービスあり

処理可能な容器の容量
300ml未満
1L未満
10L未満
20L未満
20L以上
【例えばこんな素材】

シール材、グリス、ガラスペースト、シリコーン樹脂、PDMSなど

公式HPで
詳しく確認

撹拌脱泡機の
特徴をチェック

電話で問い合わせる

2021年11月2日時点で、Google検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが製造している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
【選出基準】
多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を製造しているメーカーを選出。
小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種製造しているメーカーを選出。
小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種製造しているメーカーを選出。