ほとんどの撹拌機にはモーターが搭載されていますが、大別して電気モーター式とエアモーター式があります。このページでは、それぞれのモーターの違いやメリット・デメリット、撹拌機を導入する際の選び方をご紹介します。
電気モーター式は、モーターの動力源に電気を利用している撹拌機をいいます。電気をエネルギーにモーターが撹拌羽根を動かし、液体や粉体を撹拌する仕組みです。
電気モーター式は広く普及しており、さまざまな製品の中から選べます。バリエーションが豊富なため、ニーズに合った物を選びやすいのが強みです。また、後述のエアモーター式と比べて低速域で利用できます。
一方、電気モーター式の撹拌機は重量があるため、扱う際は力が必要です。防爆エリア未対応の製品も多いため、防爆エリアで使う際は注意しましょう。
エアモーター式は、空気の力を利用して撹拌羽根を動かす撹拌機をいいます。圧縮空気が回転力を生み出すため、電気は必要ありません。製品によっては給油不要で動かせる場合もあります。
エアモーター式のメリットは、本体重量が軽い点です。製品によりますが、電気モーター式ほどより扱いやすいのが魅力といえます。防爆対応した製品もあるため、防爆エリアでの仕様にも適しています。
一方、エアモーター式の撹拌機を使うには、圧縮空気の供給設備が必要です。低速運転も難しいため、速度の細かな調整にも不向きといえます。
ここからは、ケース・ニーズ別に撹拌機の選び方をご紹介します。
導入コストを抑えたい方は、電気モーター式の撹拌機を選びましょう。バリエーションが多く、さまざまな価格帯の製品が販売されています。
防爆エリアで使う場合、電気を使用しないエアモーター式の撹拌機がおすすめです。ただし、防爆対応の有無は製品によって異なります。
メンテナンス性重視ならエアモーター式がよいでしょう。構造がシンプルなうえ、給油不要で動かせる製品もあります。
回転数を調整したい場合は、電気モーター式の撹拌機を選びましょう。エアモーター式と比べて速度の微調整が容易です。
軽量な撹拌機が必要な時はエアモーター式が適しています。モーターが不要な分、電気モーター式よりも軽量な製品が多数あります。
音を抑えたい時は電気モーター式がおすすめです。なお、エアモーター式もサイレンサーを付けることで音を抑制できます。
撹拌時の脱泡でお悩みなら、撹拌脱泡機の中から探してみるとよいでしょう。撹拌脱泡機は、通常の撹拌機の機能に加え、材料内の脱泡機能が備わった装置をいいます。撹拌と脱泡プロセスを同時に行えますので、別々に対応している場合は工数を削減できます。
また、撹拌脱泡機は製品の種類が豊富です。防爆対応やメンテナンス性が高い製品などもあるため、幅広いニーズに対応しています。脱泡の自動化が必要な時は、撹拌脱泡機を検討してみましょう。
独自の4カップ仕様により、最大80Lの大量処理が可能。
1カップ300mlから7000mlまでの間で、容量区分のラインナップが最多。
研究用コンパクト機のなかでも、100mlの最小モデルあり。
2021年11月2日時点でGoogle検索で「撹拌脱泡機」と検索し表示されたメーカー公式サイト19社の中から、「カスタマイズ可能」「レンタル可能」「デモ利用可能」の記載があった3社を表示しています。それぞれのメーカーが生産している機械のラインナップの特徴を基に、利用シーンをお勧めしています。
※多量・大容量の処理向き…一度に合計40L以上の処理を行える機械を生産しているメーカーを選出。小~中容量の処理向き…300mlから1Lの容量で処理可能な機械を多種生産しているメーカーを選出。小容量での開発処理向き…100mlの容量で処理できる機械を多種生産しているメーカーを選出。